うちの子の写真を「持ち出す」方法 — Googleフォト・iCloud・LINEアルバムからの取り出し方
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- データエクスポート
- Googleテイクアウト
- iCloud
- LINEアルバム
- 写真のバックアップ
写真を守る記事は、たいてい同じ言葉で終わります。「自分の手元にもコピーを持っておきましょう」。私たちの記事もそうでした。正しい助言ですが、それだけでは何の役にも立ちません。「手元にコピーを持つ」が具体的に何をすることなのか、誰も書いていないからです。
この記事はその後半です。4つのサービスについて、実際の手順と、「できたつもり」になってしまう落とし穴をまとめます。
夜の時間を1回分空けてください。ほとんどは待ち時間です。
そもそも、バックアップされているのになぜ?
「バックアップされている」と「自分のものである」は別の性質で、他社の事業判断を生き延びるのは後者だけだからです。
同じパターンが何度も繰り返されています。成長期のサービスは気前がよく、やがて保存容量は「もらえるもの」から「払うもの」に変わります。Snapchat は2025年に無料メモリーの容量に上限を設け、すでに預けられていた過去に完全にアクセスし続けるには課金が必要になりました。LINE はアップロードした写真を圧縮し、有料プランの動画は解約から30日で削除されます。2022年には日本の家族アルバムアプリが約27日前の告知でサービス終了を発表しました。どれも悪意ではありません。あなたの大切なものが、他社の損益計算書の一行になっているとき、こういうことが起きるというだけです。
エクスポートに必要なのは一晩で、それによって主導権が永久にこちらへ戻ります。判断基準そのものは写真はどこに置くべきかの記事に書きました。この記事は、それを実行に移すための手順です。
Googleフォトからの取り出し方
Googleテイクアウト(takeout.google.com)を使います。Google 自身が用意した一括エクスポートで、アルバム構造を保てる唯一の経路です。
- テイクアウトを開き、まず**「選択をすべて解除」**を押します。初期状態では使ったことのある全サービスが選択されているので、そのまま進むと頼んでもいない Gmail のアーカイブまで一緒に出てきます。
- Googleフォトだけにチェックを入れます。「すべての写真アルバムを含める」から特定のアルバムだけを選べば、最初の1回を小さく試せます。
- 配信方法を選びます。扱えるサイズに分割してください。大きなライブラリは複数ファイルに分かれますが、巨大な1ファイルは途中で切れたときのやり直しが苦しくなります。
- 実行して待ちます。準備できるとメールが届きます。小さければ数分、大きければ数日かかります。
- すべてのパートをダウンロードします。リンクには有効期限があるので、旅行の前夜に始めるのはやめましょう。
メタデータの落とし穴。 テイクアウトは、撮影日や位置情報を画像ファイルの中に書き戻すとは限りません。その多くは写真の隣に置かれた別の .json ファイルで届きます(IMG_2024.jpg と IMG_2024.jpg.json)。JPEGだけを新しい場所にコピーすると、子犬のころの写真が全部「今日」の日付で並ぶということが起こります。
ですから、.json は消さないでください。「余計なファイル」と思って整理しないこと。別のサービスに取り込むなら、それを読めるものを選ぶこと。そして後述の確認では、画像が開くかどうかだけでなく日付を見てください。
iCloud写真からの取り出し方
方法は2つあり、Mac があるかどうかで変わります。
Mac がある場合、写真アプリからがいちばん忠実です。写真を選択して ファイル → 書き出す → 未編集のオリジナルを書き出す。この「未編集のオリジナル」が重要です。単なる「書き出す」は再エンコードして編集内容を焼き込むので、共有には向いていても保管には向きません。なお Apple 端末は HEIC で撮影することが多く、古いソフトでは開けない場合があります。保管用はそのままの形式で、必要になったらコピーを変換するのが安全です。
Mac がない場合は、Apple のプライバシーポータル(privacy.apple.com)からデータのコピーを請求し、iCloud写真を選びます。Apple 側でアーカイブが用意され、完了すると通知が来ます。テイクアウトと同じく「始めて放置する」種類の作業です。
避けたほうがいいのは、iCloud.com で全選択してブラウザからまとめて落とすやり方です。大量選択のブラウザ一括ダウンロードはいちばん不安定で、しかも失敗の仕方が「一部だけ静かに欠ける」なので気づきにくいのです。
LINEアルバムはどうすればいい?
ここだけは良い答えがないので、はっきり書きます。
一括エクスポートの機能はありません。 アプリ内で、スマホで、アルバムを1つずつ手作業で保存することになります。30個あれば30回です。
さらに、戻ってくるものが入れたものと同じではありません。LINE はアップロード時に写真を圧縮するため、保存できるのはLINEが持っていた圧縮版であって、あなたの元データではありません。元データが撮影したスマホにまだ残っているなら、本当の保管元はそのスマホであってアルバムではない、ということです。
現実的な結論はこうです。LINEアルバムは「見せた場所」であって「置き場所」ではない。 取り出せるものは取り出し、元データが失われているものは画質の劣化を受け入れ、そして「取り戻せない形」で思い出を足していくのをやめる。もし使い続けている理由が「親や祖父母に見せやすいから」なら、アプリを入れてもらわずに家族に見せる方法のほうが目的に合っているかもしれません。
Amazon Photos や、その他のサービスは?
Amazon Photos は Web からの一括ダウンロードに対応していますが、大きなライブラリではデスクトップアプリのほうが確実です(数千ファイルのブラウザ一括ダウンロードは途中で失敗しがちです)。なお、写真をフル解像度で容量無制限に保存できるのは Prime 会員特典に紐づいています。Prime をやめれば、魅力的だった条件のほうも一緒に終わります。
ここに載っていないサービスでも、確認すべきことの形はいつも同じです。
- 公式の一括エクスポートがあるか。それとも「1件ずつ保存」しかないか。
- 返ってくるのはオリジナルか、サービス側が再エンコードしたコピーか。
- メタデータはファイルの中に戻るか、別ファイルか、そもそも戻らないか。
- エクスポートは無料プランでもできるか。出ていくのに課金が要るのか。
最後の答えが「まず課金」なら、あなたは顧客ではありません。サブスクリプション付きの人質です。
エクスポートが本当に成功したか確かめる
ここが全員の飛ばす工程で、そして「エクスポート」を「バックアップ」に変える唯一の工程です。
ファイル数を数える。 サービスが表示していた枚数と照合します。1割の不足は誤差ではありません。信用する寸前だった失敗エクスポートです。
いちばん古いものと新しいものを開く。 両端から数枚ずつ。古いファイルには形式の問題が潜み、新しいファイルには中断したダウンロードの傷が出ます。
画像ではなく日付を見る。 撮影日を確実に覚えている写真のプロパティを開いてください。「今日」になっていたら、前述のメタデータの落とし穴にはまっています。今わかってよかった、という話です。
動画を1本再生する。 動画はサイズが大きく、失敗しやすく、そして失って最も後悔されるものです。1本通れば経路が生きている証明になります。
2か所に置く。 外付けドライブと、別のクラウド。少なくとも一方は物理的に手で触れるものにしてください。規約改定が届かないコピーは、それだけです。
そして1年後のカレンダーにリマインダーを置いてください。2026年で止まったアーカイブはバックアップではなくタイムカプセルです。次にやるのがいちばん楽なのは、追いつくべき期間が12か月しかない日です。
この週末にできること
ほかに何もしないとしても、これだけは。
- いますぐテイクアウトを開始する。読み終える前に。あとは勝手に進みます。
- 待っている間に、本当に失いたくないLINEアルバムを3つだけ保存する。
- アーカイブが届いたら、上の5つの確認をする。10分です。
- 2か所目にコピーする。
- 家族のもう1人に、アーカイブの場所を伝える。 1人しか在り処を知らないバックアップは、その1人が倒れた時点で存在しないのと同じです。
メモフの立ち位置
これは機能ではなく方針として公開しています。全データのエクスポートは、どのプランでも、永久に無料。解約後も含みます。 有料機能でもなく、問い合わせ対応でもなく、年間何回までの制限もありません。オリジナルはオリジナルのまま返ります。
意図的に地味な約束です。そして、いちばん重要な約束でもあります。ほかで何かを間違えたときにも、これだけは有効なままだからです。「良さで選ばれ続けるしかないサービス」と「もう写真を握っているサービス」は、ふるまいが変わります。私たちは前者でいたいと思っています。
アプリが実際に何をするかは機能ページ、何が無料で何が有料かは料金ページにあります。すでに保存したものの保管費用を請求することは、どこにも書かれていないはずです。
いま写真がどこにあるとしても、取り出しは今週末やる価値があります。平穏なうちにやれば一晩の待ち時間で済み、何かが起きてからでは、そもそもできないかもしれません。