子犬・子猫の初めての動物病院 — 持ち物と質問リスト、お迎えから1週間の記録表
子犬の初めての動物病院の持ち物は、お迎えのときにもらった書類一式と、家に来た日からの記録、病院に頼まれたら当日の便です。ごはん・トイレ・体重を書く1週間の記録表と、診察で聞くことのリスト、マイクロチップの変更登録や犬の登録の期限もまとめました。子猫にも使えます。
土曜日の午後、子犬がうちにやってきます。ブリーダーさんから受け取った封筒には、ワクチンの証明書と、ごはんのあげ方を書いた紙と、マイクロチップの登録証明書が入っています。家族はケージのまわりに集まって、何枚も写真を撮ります。
3日目の朝、子犬はごはんを半分ほど残します。夕方のうんちは、昨日より少しやわらかい気がします。動物病院に電話をしようとして、手が止まります。「いつからですか? 何を、どれくらい食べましたか? うんちは何回?」と聞かれたら、答えられるでしょうか。昨日の晩ごはんをあげたのが誰だったのかも、家族に聞かないとわかりません。
子犬の初めての動物病院には、お迎えのときにもらった書類一式と、家に来た日からの記録、病院に頼まれたら当日の便を持っていきます。記録には、ごはん(何をどれだけ食べたか)、トイレ(時刻とうんちの様子)、体重、記録した人を、1日目から1枚の表に書きます。そして、様子を見るか電話するかは、日数で決めずに獣医師に聞きます。この記事の答えは、この3つです。
迎えてから1週間の過ごし方や、トイレトレーニングの記事はたくさんあります。動物病院のページには、初診の持ち物のリストがあります。この記事で扱うのは、その2つのあいだ、お迎えの日から受診の日までの記録です。初めての受診でも、「3日目なのに食べない」ときの電話でも、迎えてから何を食べ、何を出し、体重がどうだったかを聞かれます。あわせて、お迎えのあとに期限がある手続きと、診察で聞きたいことのリストもまとめました。子猫を迎えた家にも、ほぼそのまま使えます。1週間を過ぎたあとの健康記録の続け方は、健康記録のつけ方の記事にまとめています。
本記事は、メモフの開発者による「記録のつけ方」のガイドであり、獣医療のアドバイスではありません。ワクチンの時期、ごはんの量、体調のことは、かならずかかりつけの獣医師にご相談ください。
子犬・子猫を迎えたら、初めての動物病院はいつ行けばいい?
お迎えの日に予約を入れ、体調に気になるところがなくても、数日のうちに受診します。米国ケネルクラブ(AKC)も、お迎えの日にすることの1つに動物病院の予約を挙げ、数日のうちに健康診断を受けるよう勧めています。
保護施設や保護団体から迎えた子について、AKCは、それまでの暮らしがわからず、感染症がうつるような場所にいたかもしれないので、すぐに診てもらうことがいっそう大切だとしています。ブリーダーやペットショップから迎えたなら、契約書や説明に健康診断について書かれていないかも確かめておきましょう。
「どこも悪くなさそうなのに、病院に行っていいのかな」と迷うかもしれません。迷わず行って大丈夫です。子犬・子猫は、元気でもしばらくは定期的に通うものだからです。MSD獣医マニュアルの飼い主向け版は、子犬は生後4か月まで、子猫は生後6か月ごろまで、どちらも3〜4週間ごとの受診を目安に挙げています。杉並区獣医師会の「動物通信」も、子犬は回虫などのお腹の寄生虫に母犬から感染していることがあるので、飼い始めは定期的に便検査をするよう勧めています。
予約の電話では、初めての受診であることとお迎えした日を伝え、便を持っていくか、持っていくならどう包むかも聞いておきます。初診の費用の目安も、このとき聞いておくと安心です。
初めての診察では、何をする?
AKCは、初めての診察で獣医師がすることとして、体重を量る、聴診器で心臓と肺の音を聞く、体温を測る、目・耳・鼻・足・陰部、皮膚と被毛、歯と口を診る、お腹とリンパ節を触る、便を調べて寄生虫がいないか確かめる、といったことを挙げています。これまでの経過や、ごはんなどの質問を話し合うことも、同じリストに入っています。家で量った体重の記録も見せると、病院で量った値と並べて見てもらえます。
子犬の初めての動物病院、持ち物は?
初診の持ち物は、お迎えのときにもらった書類一式と、その日からの記録が中心です。病院に頼まれたら、当日の便も持っていきます。そこに、今食べているフードのパッケージかメモと、聞きたいことのメモを足します。
- お迎えのときにもらった書類一式。 ワクチンの接種証明書、生年月日や病歴が書かれた書類、ごはんのあげ方の説明などです。AKCは、ブリーダーや保護団体からの医療記録を持っていけば、獣医師がその子のカルテに加えられるとしています。都内のヴァンケット動物病院も、混合ワクチンや狂犬病予防注射、抗体検査などの結果があれば持ってくるよう案内しています。
- マイクロチップの登録証明書。 識別番号と暗証記号が書かれた書類です。後で説明する変更登録にも使います。
- 今食べているフードやおやつのパッケージ、またはメモ。 ヴァンケット動物病院の持ち物リストにも入っています。購入先から分けてもらったフードなら、その名前を書いておきます。
- 当日の便。 AKCは、初めての受診では便を調べて寄生虫がいないかを確かめるので、便を持っていくよう勧めています。持っていくかどうかと持っていき方は、病院によって違います。ヴァンケット動物病院は、下痢や血便などがあるときは、ラップに包むか清潔な容器に入れて持っていくと、そのまま検査に回せるとしています。
- 家に来た日からの記録。 このあとの記録表です。紙でも、スマホの画面でもかまいません。
- 聞きたいことのメモ。 下の質問リストから選びます。
- 窓口で精算できるペット保険に入っていれば、その保険証。 これもヴァンケット動物病院の持ち物リストにあります。
- 気になる様子の動画。 同じ病院は、家での異変をスマホで10秒ほど動画に撮って見せるよう勧めています。
- 連れていくための道具。 犬は首輪やハーネスにリードをつけます。ヴァンケット動物病院は、ほかの動物に驚いて飛び出すことがあるので、小型犬はキャリーバッグに入れるのが安全だとしています。猫はキャリーに入れて連れていきます。
ブリーダー・ペットショップ・保護団体の書類は、何を確かめる?
ワクチンを接種した日と種類、虫下しをした日、生年月日、今のごはんの量と回数を確かめます。どれも、次の予定やごはんのことを相談するときに使います。
ブリーダーやペットショップから迎えたなら、法律で決まった情報を、書面かデータで受け取っているはずです。動物愛護管理法は、犬や猫を売る業者に、販売の前に買う人と対面して、書面などで情報を伝えるよう義務づけています。施行規則が挙げる18の項目には、生年月日、繁殖を行った人、病歴やワクチンの接種状況、適切なごはんと水のあげ方などが含まれます。
書類を受け取ったら、その日のうちに全ページを写真に撮っておきます。受診には原本を持っていき、写真は家族の誰でも見られる場所に置きます。
保護団体や知人から迎えた場合は、受け取る書類が団体や人によって違います。この情報提供の義務は販売業者に向けたものだからです。ワクチンや虫下しをした日、わかっていれば生年月日、今のごはんの内容を聞いて、書いてもらうか、その場でメモに残します。
書類と最初の病院の記録は、この先もずっと使います。引っ越しなどで動物病院を変えるときの引き継ぎ方は、動物病院を変えるときの記録の引き継ぎの記事で説明しています。
子猫の初めての動物病院は、何が違う?
持っていく書類と記録は、子犬と同じです。違うのは、連れていき方とワクチンの予定です。
ヴァンケット動物病院は、猫には上が大きく開くキャリーを勧め、外の景色が見えないよう、大きめのバスタオルや布でキャリー全体を覆って来院するよう案内しています。国際猫ケア団体(International Cat Care)は、車の中で猫をキャリーから出さないことと、吐いたり汚したりしたときのために家のにおいのする替えの敷物を持っていくことを勧めています。
ごはんとうんちの記録は、子猫でも同じように役立ちます。コーネル大学の猫の健康センターは、子猫は消化器が固形のフードに慣れていく途中のため、下痢のリスクが高いことがあるとしています。
ワクチンの間隔の目安も、子犬と子猫では違います(下の質問リストの1つ目を参照)。実際の日付は、初めての診察で病院に聞いておきます。
お迎えから1週間、何を記録すればいい?
ごはん(何を、どれだけ食べたか)、トイレ(時刻と、うんちの様子)、体重、記録した人の4つです。1日目から、1枚の表に書いていきます。
米国の動物病院グループVCAによると、犬の下痢で受診したときは、いつ始まったか、どのくらいの頻度か、どんな見た目か、最近ごはんや環境に変化があったかを、獣医師から聞かれることがあります。お迎えの1週間は、その「最近の変化」がいくつも重なる時期です。コーネル大学獣医学部の犬の健康センターは、一時的な下痢の原因として、新しいフードへの急な切り替えや、動物病院に行く・預けられるといったストレスのかかるできごとを挙げています。原因を家で決めることはできませんが、いつフードを変えたか、その日に何があったかが書いてあれば、獣医師が考える材料になります。
環境省の「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」も、「日頃から犬や猫の身体や行動をよく観察し、少しでも異変を感じたら早めに獣医師に診てもらいましょう。」としています。お迎えしたばかりの子には、まだ「ふだん」がありません。この1週間の記録は、獣医師がその子のようすを知る最初の手がかりになります。
表では、トイレをおしっことうんちに分け、水と様子の欄を足して、7つの項目にしています。
| 項目 | 書くこと | 書き方の例 |
|---|---|---|
| ごはん | 時刻、何を、出した量と食べた量 | 8:00 いつものフード 半分残す |
| 水 | いつもと違うと思ったこと | 夜、何度も飲んでいた |
| おしっこ | 時刻、場所 | 7:10 シートの上 |
| うんち | 時刻、かたさ、色、血や粘液の有無 | 9:40 やわらかい 茶色 血なし |
| 様子 | 吐いたか、元気、眠り方 | 午後はよく寝た 吐いていない |
| 体重 | 量った日と、その値 | 1日目と受診の前日に量る |
| 記録した人 | ごはんをあげた人、トイレを見た人 | 父 |
紙なら、この表の項目を横に、1日目〜7日目を縦に並べ替えた表を1枚作り、ケージの近くに貼っておきます。気になることがあった日は、その日の行に時刻つきで書き足します。1件ずつ書くと、たとえば次のような行になります。
3日目 18:00 ごはん いつものフード 半分残す 18:40 うんち やわらかい 血なし 記録:父
書くときのコツを4つ挙げます。
- 気になることは、1日まとめてではなく、1件ずつ時刻で書く。 「夕方に下痢」より「18:40 やわらかい」のほうが、電話で聞かれたときにそのまま答えられます。
- 食べた量は、言葉でかまわない。 「全部・半分・少し・食べない」で十分です。はかりがあれば、出した量と残した量をグラムで書きます。
- フードを変えた日、何かあった日を書く。 購入先から分けてもらったフードから切り替えた日、来客、車での移動などです。
- 「ふつう」の数字は書き込まない。 何回なら心配ないか、どれだけ減ったら危ないかは、この表では決めません。その子の数字を書いておき、判断は獣医師に任せます。
体重は、家で量れるなら1日目と受診の前日に。家での量り方は、お迎え記念日と体重記録の記事を見てください。
表とは別に、手続きの欄も作っておきます。受け取った書類(何を、誰から)、動物病院の予約日、マイクロチップの変更登録をした日、犬なら市区町村への登録と狂犬病予防注射の予定日です。
お迎え3日目、ごはんを食べない・下痢のときは様子見でいい?
迷ったら様子を見ずに、動物病院に電話して記録を読み上げてください。何日なら待っていいかを決めるのは、その子を診る獣医師です。この記事では日数を決めません。
資料の中には待つ目安を書いたものもありますが、成犬も含めた一般向けで、お迎え直後の子犬に向けたものではありません。たとえば杉並区獣医師会の表は、1回食事をしなかったが病気の様子は見られない場合を「一晩様子を見てもよいかも。」としています。ただし同じページは、その前に「いつもと違うようならすぐに動物病院に連絡してください。」と書いています。お迎えしたばかりの子は、その「いつも」がまだわかりません。
そして、どの資料も、早めに電話すべき様子を挙げています。
- コーネル大学の犬の健康センターは、下痢のあるペットが、食べなくなった、元気がない、便が黒くタールのよう、吐いているといった場合は、受診すべきだとしています。下痢があるときは、食べないことだけでも受診の理由になる、ということです。AKCも、ごはんを食べないことは心配のサインだとしています。
- 同じセンターは、吐いている犬について、元気がない、お腹を痛がる、熱があるときは、獣医師に電話するよう勧めています。
- 猫について、MSD獣医マニュアルの飼い主向け版は、具合が悪そうな猫はすぐに獣医師に連れていくよう書いています。コーネル大学の猫の健康センターも、猫の下痢について、症状に気づいたらできるだけ早く獣医師に診てもらうことがもっとも大切だとしています。
子犬・子猫の場合は、迷ったら電話するほうを選んでいい理由があります。コーネル大学の猫の健康センターは、猫汎白血球減少症というウイルスの病気について、幼い子猫、具合の悪い猫、ワクチンを受けていない猫がもっとも発症しやすいとしています。子犬について、MSD獣医マニュアルは、ワクチンをすべて受け終わるまでは感染症にかかりやすいとしています。どちらも、お迎えしたばかりの時期と重なります。
たとえば、こう伝えます。「お迎えして3日目の子犬です。きのうの夜から、出した量の半分ほどしか食べていません。うんちは今朝9時40分で、やわらかめ、血は混じっていません。フードはお迎えのときに分けてもらったものです」。これだけで、VCAが挙げていた、いつから・どのくらい・どんな見た目か・最近の変化に答えられます。電話での伝え方のコツは、動物病院での症状の伝え方の記事で紹介しています。
初めての診察で、獣医師に何を聞けばいい?
次のワクチンと便の検査の予定、ごはんの回数と量、ほかの犬に会わせていい時期、そして「この子の場合、どうなったら電話すべきか」です。全部を聞く必要はありません。気になるものに印をつけて持っていきます。
- 次のワクチンはいつ、何回? 書類にある接種日を見てもらいます。MSD獣医マニュアルは、子犬は生後4か月ごろまで2〜3週間ごとにワクチンが必要だとしています。子猫では、コーネル大学の猫の健康センターが、猫汎白血球減少症(猫ジステンパー)のワクチンについて、米国の猫の獣医師の団体(Feline VMA)は生後6〜8週から16〜20週まで3〜4週間ごとの接種を勧めていると紹介しています。実際の日付は、病院が決めます。予定どおりに行けなかったときのことは、ワクチンの追加接種が遅れたときの記事にまとめました。
- 便の検査は今日する? 次はいつ? 虫下しの予定は? MSD獣医マニュアルは、子犬の便を2〜4週間ごとに調べ、2回続けて寄生虫が見つからなくなるまで続けるとしています。コーネル大学の犬の健康センターによると、子犬は生まれる前にも、お乳を飲んでいるあいだにも、母犬から回虫がうつることがあります。
- ほかの犬に会わせたり、外を歩いたりするのはいつから? MSD獣医マニュアルは、子犬のワクチンが終わるまでは、ワクチンを受けていない犬や接種状況のわからない犬に近づけないよう書いています。
- ごはんの回数と量は、今のままでいい? MSD獣医マニュアルの飼い主向け版は、子犬の食事の回数の目安として、生後6〜12週は1日4回を挙げています。一方、AKCのお迎え初日の記事は、幼い子犬は1日3回食べるとしています。どちらが合うかは、病院で聞きます。購入先の書類に書かれたあげ方と、今のあげ方が違うときも聞いておきます。
- マイクロチップを読み取って、登録証明書の番号と同じか見てもらえる? 変更登録の前に確かめておくと安心です。
- 狂犬病予防注射は、いつ受ければいい?(犬) 子犬の月齢によって時期が変わります。
- ノミ・ダニ・フィラリアの予防は、いつから? 始める時期と方法は、病院で確かめます。
- 夜間や休日に具合が悪くなったら、どこに連絡すればいい? AKCは、病院の時間外の体制を確かめておくよう勧めています。
- 薬が出たら、いつ、どうやってあげる? AKCは、薬や処置を持ち帰るときは、いつ、どのようにあげるのかを理解しておくよう呼びかけています。量は処方どおりにします。
- 生年月日がわからないなら、だいたい何か月? 保護団体から迎えた子などです。犬の登録の時期やワクチンの予定にも関わります。くわしくは、誕生日がわからない保護犬・保護猫の記事をどうぞ。
- この子の場合、どうなったら当日中に電話すべき? この記事が日数を決めないのは、この答えがその子によって違うからです。答えは、記録表のいちばん上に書いておきます。
わからない言葉は、その場で聞き返してかまいません。国際猫ケア団体も、獣医師の説明がわからなければ、さらに説明してもらうよう勧めています。聞いた答えは、その場でメモに残します。受診に行けなかった家族も、同じ答えを読めるようにしておくためです。
お迎えのあとに必要な手続きと期限は?
ブリーダーやペットショップから迎えた犬や猫は、お迎えから30日以内にマイクロチップの変更登録をします。犬はさらに、市区町村への登録と狂犬病予防注射が必要です。登録の期限は、生後91日以上で迎えたならお迎えから30日以内、生後90日以内で迎えた子犬なら生後90日を過ぎた日から30日以内です。
マイクロチップの変更登録(犬・猫)
環境省によると、2022年6月1日から、ブリーダーやペットショップなどで販売される犬や猫には、マイクロチップの装着が義務になっています。環境省は「飼い主になる際には、ご自身の情報に変更する必要があります(変更登録)。」としています。期限は、動物愛護管理法で、犬や猫を取得した日から30日を過ぎる日までと決まっています。
手続きには、購入先から渡された「登録証明書」に書かれている暗証記号が必要です。手数料は、指定登録機関の料金表によると、オンライン申請で400円です。用紙による申請は1,400円で、別に払込手数料がかかります(コンビニ払いなら合計1,600円)。30日を過ぎてしまったときについて、環境大臣の指定登録機関のよくある質問は、「法律に違反している状態となりますので、直ちに手続をしてください。」と答えています。
保護団体や知人から迎えた場合も、すでに登録されている子を登録証明書と一緒に譲り受けたなら、販売業者から買ったのでなくても変更登録が必要です(動物愛護管理法第39条の6)。マイクロチップが入っていない子なら、販売業者でない飼い主の装着は努力義務で、指定登録機関も装着と登録を勧めています。迎えたあとで動物病院で装着した場合は、装着した日から30日以内に、飼い主の情報で登録します。
犬の登録と狂犬病予防注射(犬だけ)
厚生労働省は、「91日齢以上の犬の所有者は、その犬を所有してから30日内に市町村に犬の登録をし、鑑札の交付を受けるとともに、狂犬病の予防注射を犬に受けさせ、注射済票の交付を受けなければなりません。」としています。生後90日以内で迎えた子犬の登録は、生後90日を過ぎた日から30日以内です(狂犬病予防法、横浜市の案内)。その子の予防注射をいつ受けるかは、初めての受診のときに病院で確かめておきます。予防注射は、その後も年1回受けさせます(厚生労働省)。
マイクロチップと犬の登録の関係は、市区町村によって違います。特例に参加している市区町村では、期限内にマイクロチップの登録や変更登録をすれば、犬に入っているマイクロチップが鑑札とみなされます(動物愛護管理法第39条の7)。ただし指定登録機関によると、狂犬病予防法に基づく登録手数料が別に必要になる場合があります。一方、札幌市は「マイクロチップ情報の登録と、狂犬病予防法に基づく犬の登録は別の手続きです。」としています。横浜市は、マイクロチップが入っている犬は、以前の所有者(購入元や繁殖元など)の情報で、ほかの自治体に登録されている可能性があるとしています。お住まいの市区町村のページで確かめてください。鑑札と注射済票がそれぞれどんな書類なのかは、犬のワクチン証明書をなくしたときの記事でくわしく書いています。
厚生労働省は、狂犬病予防注射のあとに「一過性の副反応(疼痛、元気・食欲の不振、下痢又は嘔吐等)が認められることがあります。」としています。同じQ&Aでは、過敏体質の場合、まれに顔面の腫れやじんましんなどのアレルギー反応、虚脱や呼吸困難などのアナフィラキシー反応が報告されているとも書かれています。息が苦しそうなときは、冒頭の囲みのとおり、すぐに動物病院へ電話してください。注射の日と時刻も、記録表に書いておきます。
家族でお世話を分けるとき、トイレとごはんの記録はどう共有する?
書く場所を1か所にして、トイレとごはんのたびに「何時に、誰が」を残します。あとから帰ってきた家族が、記録を見るだけで「最後はいつ、誰だったか」がわかるようにします。
子犬のトイレのタイミングとしては、MSD獣医マニュアルが、朝いちばん、寝る前、ごはんのあと、遊んだあと、昼寝から起きたときを挙げています。米国の動物保護団体Humane World for Animals(旧・米国人道協会)は、少なくとも2時間おきに外へ連れ出すよう勧めています。AKCは、トイレに連れていくタイミングを並べたうえで、月齢によっては1日に十数回以上になることもあると書いています。室内のトイレシートで覚えさせる場合も、記録の書き方は同じです。
1日に十数回となると、1人では回りません。AKCも、信頼できる友人や近所の人、ドッグウォーカーの手を借りることを勧めています。杉並区獣医師会は「一人では大変なときもあるでしょうから、家族みんなで協力することも必要です。」としています。
分けると、今度は「最後にトイレをしたのは、いつ? 誰が見ていた?」がわからなくなります。そこで、トイレのたびに次の1行を残します。
14:10 トイレ シートでおしっこ 記録:母
帰ってきた家族は、これを見て「最後は14:10、母」とわかります。ごはんも同じです。2人がそれぞれ晩ごはんをあげてしまう問題は、ごはんを2回あげてしまうときの記事で書きました。
紙の表でも共有はできますが、家の外から「最後はいつ?」を確かめたいときは、スマホで見られる記録のほうが便利です。メモフにも、ごはんとトイレを誰がいつしたかを残す記録があります。ただし、トイレのタイマーも、次のトイレの予測も、お知らせもありません。次にいつトイレに連れていくかを決めるのは、記録を見た家族です。
トイレに連れていくのが、いつも同じ1人になってしまう家は、家族が犬の世話を手伝ってくれないときの記事も参考にしてください。家族で使う記録アプリを比べるときに見ておきたい点は、家族で使うペットのお世話アプリの選び方にまとめました。
今日からできること
大きな準備はいりません。お迎えの週に始められることを6つ挙げます。
- 動物病院を予約する。 初めての受診であることと、お迎えした日を伝え、便を持っていくかを聞きます。
- 書類を全部、写真に撮る。 原本は1つの封筒にまとめ、受診の日に持っていきます。
- 記録表を始める。 今日のごはんとトイレから。量れるなら、今日の体重も。
- 登録証明書の暗証記号を確かめて、マイクロチップの変更登録をする。 犬なら、市区町村への登録と狂犬病予防注射の予定も、記録表の手続きの欄に書きます。
- 聞きたいことを3つ書く。 上の質問リストから選びます。
- 電話番号を記録の近くに置く。 かかりつけの動物病院と、近くの夜間救急に対応している動物病院の番号を書いておきます。
メモフの立ち位置
メモフは、ペットの健康記録と写真を家族で共有するアプリです。迎えてから1週間で役に立つ機能を、いまのアプリでできることに絞って紹介します。
- ごはんとトイレは、ワンタップで記録できます。 犬には「ごはん」「さんぽ」「トイレ」、猫には「ごはん」「トイレ」のボタンがあり、ほかのことは「その他」として自分の言葉で残せます。少し前のことは、時間をさかのぼって記録できます。
- 誰がいつ記録したかが、サークルの全員に見えます。 ボタンには「14:10 母」のように、今日の最新の記録の時刻と名前が表示されます。少し前に同じ記録があると、保存する前に「ごはんは記録済みです」と確認し、「やめておく」か「もう一度記録する」かを選べます。
- トイレは1つのボタンで、残るのは誰がいつ記録したかだけです。 おしっこかうんちかの区別も、ごはんの量やうんちのかたさの欄もありません。量や様子は、紙の記録表か「その他」の記録に短く残します(例:「うんち やわらかい」)。トイレのタイマーや予測、ごはんやトイレの時間のお知らせもありません。
- 通院の記録に、先生から言われたことと写真を残せます。 写真は1回の通院につき10枚までで、処方箋や検査結果のほか、最初の受診の記録に購入先や保護団体の書類の写真を添えることもできます。写真はサークルの家族だけが見られ、タイムラインや祖父母向けページには出ません。サークルにいる家族なら、受診に行けなかった人も、先生から言われたことを同じ記録で読めます。
- 次回の予定には、お知らせがあります。 次の受診日を入れておくと、オーナーと共同オーナーに、7日前・前日・当日にお知らせします。子犬・子猫のワクチンのように次の日付を病院が決める予定は、病院で聞いた日を次回の予定に入れておきます。混合ワクチンや狂犬病ワクチン、ノミ・ダニやフィラリアの予防は、毎週・毎月・毎年などでくり返す予定にもできます。その日にオーナーと共同オーナーにお知らせが届き、誰が完了したかも残ります。
- 体重は、2回目の記録からグラフで推移が見られます。 1日目と受診の前日に量れば、最初の線が引けます。タイムラインは、「家族になって847日」のようにお迎えの日から数えます。
- 記録できるのは、オーナーと共同オーナーです。 お世話をする家族は共同オーナーにしておきましょう。「見る専用」のメンバーは、記録を見ることはできますが、記録はできません。
- 健康記録のリンクは無料です。 1日・1週間・1か月で見られなくなるリンクで、獣医さんやシッターさんに健康記録を見せられます。見えるのは、アレルギー・注意事項、服用中のお薬、ワクチン・予防、体重、通院の日付・理由・病院名です。お世話の記録や、通院のメモ・写真はリンクに含まれないので、1週間の記録表は、紙かスマホの画面で見せてください。
- 獣医さん用PDFはプレミアムです。 体重の推移、お薬、ワクチンや予防、通院の記録に加えて、直近のお世話の記録もまとめます。
- 無料で登録できるのは、2匹までです。 3匹目からはプレミアムになります。
健康の記録は、過去の分まで含めてどのプランでも無料です。全データのエクスポートも、どのプランでもずっと無料です。広告は表示せず、データを販売することもなく、公開のフィードもありません。最初の1週間の写真を家族だけに届ける方法は、子犬・子猫の写真を家族だけで共有する記事で取り上げています。メモフでできることは機能ページ、何が無料で何が有料かは料金ページでご覧いただけます。
もちろん、紙の記録表でも十分です。書類を写真に撮り、ごはんとトイレと体重を記録した人と一緒に書き、電話するかどうかは獣医師に聞く。これが守れていれば、道具は何でもかまいません。
繰り返しになりますが、本記事は記録のつけ方のガイドであり、獣医療のアドバイスではありません。冒頭の囲みにあるような、ぐったりしている、吐いていて下痢もしているといったときに開くのは、記録表ではなく動物病院の電話番号です。
参考にした資料
- 動物の愛護及び管理に関する法律(e-Gov法令検索)
- 動物の愛護及び管理に関する法律施行規則(e-Gov法令検索)
- 犬と猫のマイクロチップ情報登録について(環境省)
- マイクロチップ情報登録制度(犬と猫のマイクロチップ情報登録、環境大臣指定登録機関 公益社団法人 日本獣医師会)
- よくある質問(犬と猫のマイクロチップ情報登録、環境大臣指定登録機関 公益社団法人 日本獣医師会)
- 狂犬病に関するQ&A(厚生労働省)
- 狂犬病予防法(e-Gov法令検索)
- 犬の登録と狂犬病予防注射の手続き(横浜市、2026年8月更新)
- 犬の登録と狂犬病予防注射(札幌市、2026年7月更新)
- 動物との暮らし(杉並区獣医師会「動物通信」)
- 基礎講座(こんな時は動物病院へ)(杉並区獣医師会)
- 飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~ 4.体調管理について(PDF)(環境省、15ページ「4-2 日頃の体調管理」)
- 初めての動物病院マニュアル|動物(犬・猫・小動物)を連れて行く前の準備・持ち物・キャリーの工夫(ヴァンケット動物病院 三宿動物医療センター)
- What to Expect at Your Puppy's First Vet Visit(米国ケネルクラブ AKC、2023年、英語)
- Your First Day at Home With a New Puppy: Tips for Day One(米国ケネルクラブ AKC、2026年、英語)
- How to Potty Train a Puppy: A Step-by-Step Guide for New Owners(米国ケネルクラブ AKC、2026年、英語)
- Puppy Care(MSD獣医マニュアル 飼い主向け版、2025年、英語)
- Routine Health Care of Dogs(MSD獣医マニュアル 飼い主向け版、2025年、英語)
- Routine Health Care of Cats(MSD獣医マニュアル 飼い主向け版、2025年、英語)
- Diarrhea(コーネル大学獣医学部 犬の健康センター、英語)
- Vomiting(コーネル大学獣医学部 犬の健康センター、英語)
- Roundworms(コーネル大学獣医学部 犬の健康センター、英語)
- Diarrhea(コーネル大学獣医学部 猫の健康センター、英語)
- Feline Panleukopenia Virus(コーネル大学獣医学部 猫の健康センター、英語)
- Diarrhea in Dogs(VCA Animal Hospitals、2026年、英語)
- How to Potty Train a Puppy: Essential Housebreaking Tips for Success(Humane World for Animals、英語)
- Taking your cat to the vet(International Cat Care、英語)
- When to Seek Emergency Care for your Pet(ウィスコンシン大学獣医学部、英語)
- 子犬
- 子猫
- 動物病院
- お迎え
- ペットの健康
- お世話の記録
- マイクロチップ
- 家族で共有